ASMRといえば、耳で楽しむコンテンツというイメージが強い。
音声に集中するため画面を閉じる人も多いと思う。目をつぶって、音だけの世界に入る。それがASMRの「正解」だとなんとなく思っていた。今回は、その前提を少し疑ってみたい。
イヤホンを装着して、照明を落として、目を閉じる。
ASMRを聴くときの儀式として、そういう人は多いんじゃないだろうか。視覚情報を遮断することで、聴覚への集中が高まる。その理屈は確かにわかる。ただ、ある配信を観るまでは、そう思っていた。
BunnyAyuという配信者がいる。
主にTwitchを活動拠点とする、ASMR配信者だ。YouTubeには配信アーカイブ(VOD)が公開されており、過去の配信はいつでも視聴できる。
最初は音だけ流していた。作業BGMとして、ながら聴きで。それがある日、画面を開いてしまったのが始まりだった。
以下のアーカイブは、特におすすめしたい一本だ。
繊細な音作りは言わずもがなだが、この配信の本質は「見せ方」にある。
カメラ越しの距離感。仕草のひとつひとつ。画面に宿る空気感。
「見ているだけで癒される」という表現は、大袈裟でなく当てはまる。ビジュアルが、音の体験を増幅させている。画面を開いたまま観ることで、ASMRの没入感がワンランク上に引き上がる感覚だ。
これが「見るASMR」という体験だ。
試すなら、暗い部屋で、画面を正面に向けて、良いイヤホンで。音だけで満足していた人ほど、違いを実感できると思う。
一度知ると、音だけには戻れなくなる。